IPS e.maxとは
IPS e.maxはリヒテンシュタインという国に本社を置くイボクラールビバデント社が開発した歯科補綴物(技工物)を製作するためのシステムです。
ニケイ酸リチウムガラスが多く含まれるセラミックスを素材としているため、一般的に曲げ強度や疲労体制が高い義歯ができます。
IPS e.maxのメリット
IPS e.maxの特長を説明します。
優れた耐久性
IPS e.maxは曲げ強度や疲労耐性が高く長期間の使用に適した素材です。
噛み合わせの実験では100万サイクルの咀嚼、荷重の実験が行われましたが破折がありませんでした。
(ジルコニアは10万サイクルで90%の試験片が破折しました。)
まわりの歯に優しい
高い摩耗性が評価されていたジルコニアは硬すぎるが故に、まわりの歯が削れてしまったり硬顎関節に負担がかかったりするのが難点でした。
IPS e.maxは製作された義歯自体は天然歯より硬いのですが、噛み合った歯よりも先に摩耗(削れて)してくれるため残存する天然歯に負担が少ない優しい素材といえます。
天然歯のような色合いと透明度
IPS e.maxは透明度が高いセラミックです。
そのため天然歯にきわめて近い仕上がりが可能で、見た目の遜色がありません。
IPS e.maxのデメリット
IPS e.maxのデメリットを説明します。
口腔内で美しすぎてしまう可能性
IPS e.maxは高い透明性があるため前歯など目立つ部分を単体で治療した場合、まわりの歯に比べ美しすぎて浮いてしまう可能性があります。
そのため見た目を気にされる場合は相対する歯もあわせて治療することをお勧めします。